「放課後等デイサービスの選び方について」
平成24年4月に児童福祉法が改正されてから、一般企業の方が運営する放課後等デイサービスが増えています。それに伴って、よりよい環境の中でサービスが受けられるようにガイドラインが設定されました。
おそらくお母さん方は、沢山あるのは有難いけれど、どのように選んだらよいのか?色々な疑問が湧いたり心配な気持ちになったりしている方も多いかと思います。
そこで、私が療育の現場にいた頃に「放課後等デイサービス」の立ち上げに携わって来た中で、感じたことや注意した方がいい点等をいくつかお伝えしますね。
まず、一番大切なことを最初にお伝えします。
自分の足と目で確認しましょう!!
※これが一番、確実です。
自分で足を運び、事業所の雰囲気を感じたり、スタッフの対応やお子さんへの関わり方、お子さん自身の反応など自分の目や肌で感じてみるのが一番確実です。
最近は、いろいろな方が色々な形で「放課後等デイサービス」を立ち上げています。
例えば、障がい児と全く関わったことのない方が、初めて経営者として参入し、放課後等デイサービスを立ち上げる。
勿論、立ち上げるためには運営規定があり管理者・児童発達支援管理責任者・指導員・保育士などの資格を持つスタッフを置かなければいけない決まりがあります。
ですが、現実は中々難しくて資格取得見込みの経験者や未経験のスタッフで、これから実績を積んでいくというスタッフが沢山いるのが現実です。
あなたは、このような状況の事業所に大切なお子さんを通わせたいと思いますか??
とても心配で安心して通わせることはできませんよね?
まずは見学という形で、お父さんお母さん、そしてお子さん(本人)と一緒に足を運び事業所の雰囲気やスタッフの印象やお子さんの反応や様子を見ることをお勧めします。
チェックポイントは、以下の通りです。
↓ ↓ ↓
〖ポイント1〗☆療育環境は整っていますか?
〖ポイント2〗☆療育内容は、お子さんに合っていますか?
〖ポイント3〗☆ご家庭と学校と事業所の連携はとれていますか?
〖ポイント4〗☆車での送迎サービスは安全ですか?
〖ポイント1〗☆療育環境は整っていますか?
●事業所の内外は安全ですか?
例:・事業所前に大きい道路がある・交通量が多
い
・長い階段がある、段差がある
・部屋のスペースは適切であるか
・トイレのスペースは適切であるか
◎お子さんによりますが、車椅子を利用しているお子さんは、バリヤフリー又はスロープなどの環境が整っているか?トイレの近くに横になれるベット等のスペースが確保されているか?
◎出入口に鍵は設置されているか(大人のみ開閉できる状態になっているか)又は、想定した安全対策がなされているか等です。
●利用者人数に対して、スタッフの人員は適切ですか?
例:・1日の定員10人に対して適切な人員配置
ですか?
・動きの多いお子さんと少ないお子さんのバ
ランスは?
・お子さん同士の相性はどうでしょう?
・可能な範囲で同性介助はなされていますか
?
◎まずは、お子さんが安心して過ごせる人的環境が大切です。それぞれのお子さんとの兼ね合いも関係してくるので、配慮してもらえる環境かどうか?
また高学年になるとトイレ介助については、可能な範囲で同性介助がベストです。
〖ポイント2〗☆療育内容は、お子さんに合っていますか?
例:・座る活動をメインにしている療育内容
・体を動かす運動をメインにしている療育内
容
・将来を見据えた就労訓練型の療育内容
・一人ひとりの個性を大切にする療育内容
等々、事業所によって各々の特色があります。
◎例えば、「落ち着いて椅子に座れない」→「椅子に座れるようになってほしい」
この課題を達成できる療育内容であるか?
また椅子に座れるようになるための支援はしてもらえるか?
・お子さんが、どんな事が好きなのか?
・どんな事に興味を示すのか?
・お子さんの得意分野を活かせる環境か?
等を知るための様々な教材環境は充実しているか?
等々、上げれば切りがないですね。
ですが、お子さんが学校やご家庭以外の環境で過ごす時間と場所になるので大切です。
〖ポイント3〗☆ご家庭と学校と事業所の連携はとれていますか?
例:自立に向けた排泄の訓練をする場合
◎この課題に対して取り組み方が3者それぞれに違う方法で取り組んでいたらどうなると思いますか?
・お子さんは、3つの方法を覚えなくてはいけません。
・場所によって方法が違うと混乱してしまい、中々身につきません。
・ご家庭と学校の先生が話し合った内容を、放課後等デイサービスでの課題として取り入れながら同じ方法で取り組むのが基本です。
★:担当者会議とは?
◎相談員さん、学校の担任の先生、利用している事業所、保護者が集まって定期的にお子さんについて話し合う会議です。
例えば、お子さんの課題に対して、この場で、それぞれの立場から現在のお子さんの様子を伝え合い、現状把握しながら困っている事や今後の課題等を話し合い、3者が共通理解しながら療育していきます。
◎それぞれの業務の関係やご家庭の事情等で中々開催されないのが現実ですが、お母さん方が積極的に相談委員さんに要望することで開催され、3者のよりよい信頼関係が築かれて、お子さんの成長にも繋がって行きます。
〖ポイント4〗☆車での送迎サービスは安全ですか?
サービスの提供内容の中に、学校→事業所・事業所↔自宅といった送迎車での送迎サービスがあります。
お子さんの中には、、
例:・シートベルトの着用を嫌がる
・車内の窓を勝手に開けてしまう
・誰か大人が横にいないと座っていられな
い
・送迎中に発作が起きないか心配
◎お子さんがシートベルトを安全に着用できる対策がなされているか?
チャイルドロック、ウインドロックは徹底しているか?
補助スタッフが同乗しているか?
お子さんの状況によって配慮しなくてはいけないポイントはそれぞれですが 、具体的なお子さんの状態を想定し安全面の配慮や支援がしてもらえるか等、確認しておくべき大切なことです。
また、お子さんの障がいにより選択基準が違います。
あなたのお子さんが、少しでもよりよい環境の中で放課後の時間を充実したものにする為には大切な事ばかりです。
まだ他にも色々ありますが、最低限、確認するべき内容です。
「お子さんと仲よしの○○君が通っているからうちの子も‥」
「受け入れてもらえるならどこでもいい…」
と、いう安易な考えで決めるのではなく、ご自分のお子さんについて冷静に見つめ直しながら慎重に選択と決断する事をお勧めします。
お子さんが、放課後の時間を「放課後等デイサービス」の環境の中で、楽しく過ごせることで、お母さんもお子さんが自宅に帰って来るまでの間に、お仕事や家事、兄弟姉妹の事、お母さん自身の気分転換や休息の時間に充てる等して時間を充実させる事にも繋がっていくのではないででしょうか。
お子さんの成長を願うのが一番ですが、お子さんが楽しく又楽しみにして通えるように、今一度、お子さんの気持ちは勿論のことですが、ご家族で話し合いをしながらどんな放課後デイサービスが適しているのか?
ご家族で話し合いながら慎重に選択して決定するようお勧めします。
今回の記事を読まれていかがでしたか?
お子さんが充実した時間が過ごせるように、少しでも自立に近づけるように失敗しない、後悔しない放課後等デイサービス選びをして下さいね。
ご質問、疑問点等ありましたら是非こちらへいらして下さい。
より詳しいチェックポイント等、お伝えできます。